飲食店のオリジナルTシャツは、スタッフの一体感を高め、お店のブランドイメージを効果的に発信する重要なツールといえます。適切なデザインによって、お客様とのコミュニケーションが生まれ、店舗の広告媒体としても機能するでしょう。
本記事では、飲食店のおしゃれなTシャツの作り方を紹介します。デザインのコツやアイデア、製作の流れなどを具体的に解説します。カフェや居酒屋など、店舗カテゴリごとの製作事例も紹介するので、参考にしてくださいね。
「飲食店のおしゃれなオリジナルTシャツ」の条件とは
おしゃれなTシャツを作る上では、以下の3つが重要な視点になります。
- デザイン性が高い
- 店舗イメージと合っている
- 配色がよい
詳しく解説します。
デザイン性が高い
まずは、Tシャツのデザインから考えましょう。
オリジナルロゴなどを用いて、お店のアイデンティティを過度に装飾せず表現し、ひと目で印象に残るデザインが好ましいです。
また、ロゴや文字の配置バランスも考慮し、着用したときの見え方までイメージしておくとよいでしょう。洗練されたデザインTシャツであれば、SNSでの拡散なども期待できます。
店舗イメージと合っている
店舗イメージとの一貫性も欠かせません。
店舗の内装や全体的な雰囲気とTシャツが合っていると、おしゃれな印象を与えます。飲食店が掲げるコンセプトに沿っているか、視覚で魅力をアピールできるかなども含めて考えましょう。
例えば、オーガニックカフェの場合は、アースカラーやセージグリーンなど、自然を感じさせる色使いを使ったり、イタリアンレストランの場合は、トマトやバジル、オリーブなどの食材イラストをスケッチ風に配置するなどのアイデアがあります。
配色がよい
配色は、人の心理に大きな影響を与えます。与える印象が色ごとに異なるため、店のコンセプトや雰囲気に沿った色選びが重要です。
色は大きく分けて「暖色・寒色・中間色」の3つです。この3つのグループが与える印象を、以下の表にまとめました。
項目 | 該当する色 | イメージ・働き |
---|---|---|
暖色 | 赤・オレンジ・黄色 | ・暖かいイメージを与える ・体感温度を上げる ・食欲を増進させる |
寒色 | 青緑・青・青紫 | ・冷たいイメージを与える ・体感温度を下げる ・リラックスさせる |
中間色 | 緑・紫 | ・暖色と寒色の間に位置する ・落ち着いた印象を与える |
暖色は食欲を増進させる働きがあるともいわれているため、飲食店に適しているでしょう。落ち着いた雰囲気を演出したいときは、緑や紫といった中間色もよいですね。
また、色の組み合わせには「類似色」と「反対色」があります。それぞれの特徴を表にまとめたので、合わせて参考にしてください。
項目 | 該当する色 | イメージ・働き |
---|---|---|
類似色 | ・青と水色 ・オレンジと黄色 など | 類似色とは文字のとおり似た色の組み合わせです。 類似色を使って配色をすると統一感のあるデザインになります。 |
反対色 | ・赤と緑や青 ・黄色と紫や青 など | 反対色を使うと補色と同様にメリハリが生まれ、インパクトの強いデザインになります。 反対色の効果をより高めるためには太いフォントを選ぶ、間にほかの色を挟むなどが効果的です。 |
「統一感を出したい」「メリハリをつけたい」など、理想のイメージによって色の組み合わせを考える必要があります。
お店のブランドカラーを基調としながら、2~3色程度の配色で統一感を出すのがよいでしょう。
飲食店のオリジナルTシャツのおしゃれなデザインアイデア
おしゃれなオリジナルTシャツを製作する際の、デザインアイデアを紹介します。
ロゴデザイン
「ロゴ」とは、図案化された文字や文字列のことです。
ロゴの組み方はさまざまですが、店名の頭文字だけを印象的な書体でデザイン化したり、提供する料理の食材をシンプルにアイコン化して組み込んだりなどのデザインアイデアがあります。
もともと店舗のロゴが決まっていれば、それを印刷するだけでもよいでしょう。
文字デザイン
文字のデザインは、店舗のコンセプトや大切にしている想いを直接的に伝えられます。
例えば、来店に対する感謝の言葉・お店のコンセプトやモットー・店名や店の情報など、文章にして伝えることができます。ほかにも、店舗で大事にしていること、看板メニューの情報など、伝えたいことをダイレクトにデザインにできる点が魅力です。
また、文字デザインは、スタッフとお客様の会話のきっかけになることもあります。
文字デザインを検討する場合は、書体にもこだわることをおすすめします。
イラストデザイン
イラストデザインは看板メニューや店舗の特徴を視覚的に表現できます。
飲食店のイラスト例には次のものが挙げられます。
- 店の看板メニューのイラスト
- 社長や創業者のイラスト
- オリジナルキャラクター
- 店舗の特徴を表すようなイラスト
イラストデザインは、店舗の雰囲気を伝えるのにぴったりです。
手書きのイラストをデジタル化して印刷するのもよし、デザインツールのテンプレートを用いてイラストを作ってみるのもよいでしょう。
【カテゴリ別】飲食店のおしゃれなオリジナルTシャツ製作事例
ここでは、カテゴリ別におしゃれなオリジナルTシャツの製作事例を紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
カフェ
こちらは、観光地にあるカフェのTシャツです。筑波山をイメージした深い緑とオレンジのロゴで、爽やかな色合いの白と水色は縦に文字が入っています。文字の入れ方がおしゃれですね。
こちらはスタッフ用Tシャツです。落ち着いた色合いもよいですが、ミントグリーンの爽やかなカラーもかわいいですね。コーヒー豆のイラストがカラフルで元気の出るデザインです。
居酒屋
背中に店名の入ったデザインです。ビールのイラストが入り、スマートなデザインながらも居酒屋らしさが出ています。
イラストにパンチのあるTシャツですね。カタカナで入った文字がよりイラストを引き立てています。文字の色も黒地に映えていますね。
和食店
ネイビー生地にオフホワイトのプリントを施した老舗蕎麦屋と作家とのコラボレーションTシャツです。伝統的な店のイメージを残しながら、モダンなイラストで新鮮な印象を与えています。
こちらは10周年の記念Tシャツでしょうか。明るい色使いの文字が印象的です。ユニフォームデザインをベースに、感謝の言葉をアルファベットで重ねることで、スタイリッシュな仕上がりとなっています。
ラーメン屋
こちらは背中にラーメンの食べ方が書いてあるユニークなデザインです。前はシンプルなワンポイントなだけに、後ろのデザインがさらに目立ちますね。
胸元に店名が入ったシンプルなTシャツです。黒はキッチン、白はホールと分けているそうです。マークと店名というロゴTシャツの定番スタイルでしょう。
飲食店のオリジナルTシャツを製作するときの流れ
製作は以下の3段階で進めます。
- デザイン決定
- 素材選び
- 発注
それぞれ解説していきます。
1)デザインを決める
まずはデザインを決めましょう。ロゴ、イラスト、文字など、店舗の個性を最も効果的に表現できるものを選びましょう。
また、デザインを決める際には著作権侵害に注意してください。著作権とは、著作者の思想や感情を創作的に表現した作品である著作物を、無断で利用されない権利のことです。イラストやアニメのキャラクターなども、著作者に無断で使用すると著作権侵害にあたります。
飲食店のTシャツは、広告媒体としての役割も担うため、独自のオリジナルデザインがおすすめです。
デザイン作成に不安がある場合は、デザイン作成から依頼できる事業者に選ぶことで、質の高い仕上がりが期待できます。
2)Tシャツの素材を選ぶ
飲食店のユニフォームとして使用するため、素材選びは慎重に行う必要があります。耐久性、着心地、動きやすさといった実用面での性能が重要です。
主な素材として綿とポリエステルがあり、それぞれの特性があります。
綿は肌触りが良く通気性に優れていますが、洗濯による縮みに注意が必要です。一方、ポリエステルは速乾性と耐久性に優れ、シワになりにくい特徴を持っています。
3)事業者に発注する
事業者を選ぶ際は、価格やデザインデータの保管期間がポイントです。
単価が安いことも重要ですが、一定の枚数を注文することで割引になるサービスを用意している事業者もあります。飲食店のTシャツであれば、ある程度の枚数をまとめて注文するケースが考えられます。まとめ割のようなサービスがあれば活用しましょう。
また、デザインデータの保管期間も重要な判断材料です。スタッフの入れ替わりや追加発注に備え、長期保管が可能な事業者を選ぶことをおすすめします。
ほとんどの事業者が、デザインデータを長期間保存してくれますが、一定期間利用がなければ破棄されてしまうことがあるので、注意が必要です。
飲食店のオリジナルTシャツのデザイン作成方法
飲食店のオリジナルTシャツを作る方法は、次の3通りあります。
- 自作する
- デザイン作成アプリを利用する
- Tシャツ製作事業者に依頼する
具体的な作成方法を解説します。
自作する
まずは、自作する方法です。無地のTシャツを用意して、手書きやアイロン転写でデザインを反映させます。
布用の画材にはクレヨンや絵の具などがあり、手芸店や文具店、インターネットで購入できます。自由な表現で、Tシャツを製作できますよ。
また、アイロンシートにデザインを印刷して、Tシャツに転写する方法もあります。アイロンシートの印刷には、パソコンとプリンターが必要です。写真をプリントすることもできるので、デザインの幅が広がります。
Tシャツを自作する場合、オリジナリティを追及できますが、クオリティーの高いものは作れないことも考えられます。
また、手作りTシャツは着用を繰り返すうちに劣化が進み、プリントが薄くなってしまうケースもあります。特に飲食店では、頻繁に洗濯することを考えると、プリントが長く保てないかもしれません。
デザイン作成アプリを利用する
デザインアプリは、さまざまなものがリリースされており、操作が簡単で初心者向きのものが多い印象です。また、利用にコストがかからないので、気軽にデザイン作成できるメリットもあります。
一方、フォントの種類や編集機能が限られるケースがあります。また、アプリごとにプリントの質に差が出る可能性があるため、あまり期待できないかもしれません。
アプリによって、Tシャツのデザインデータだけを作るものから、印刷の発注までできるものまであります。Tシャツ製作を、アプリでどこまで進めたいかも考慮して選びましょう。
Tシャツ製作事業者に依頼する
業者に依頼する場合は、次の2つのパターンがあります。
- デザインを自分で準備する
- デザインからすべて依頼する
デザインを自分で準備する場合は、デザインツールを使います。専門的なソフトや、初心者向けの無料ツールなど、さまざまあるので使いやすいツールを使いましょう。
デザイン作成からすべて依頼する場合は、デザインイメージのラフ画やイメージ画を業者に渡して、デザインを仕上げてもらいます。適宜、イメージなどの希望を伝えると、より理想のデザインに仕上がるでしょう。
専門事業者への依頼は、高品質な仕上がりを期待できることがメリットですが、それなりのコストが必要となります。
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