ワッペンは土台に使う生地によって仕上がりや質感が異なるため、オリジナルのワッペンを作る際はそれぞれの生地の特徴を知っておいたほうがよいでしょう。
そこで今回は、ワッペンの生地別に特徴やメリット・デメリットをお伝えします。生地の選び方や製作事例についても紹介するので、オリジナルワッペンを作りたい方はぜひ参考にしてくださいね。
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ワッペンは土台となる生地(素材)選びが重要
ワッペンはデザインが重要と思われがちですが、実はワッペンのベースとなる土台の生地もデザインと同じくらい大切な要素です。選んだ土台の生地によってデザインの仕上がりやワッペンの質感が変わってきます。
土台の生地は主に「クロス生地」「ツイル生地」「フェルト生地」の3種類で、ワッペンに用いられている生地のほとんどがこの3つのうちのどれかです。
それぞれ作り方も異なるため、オリジナルワッペンを作る際は、作りやすさや好みを考慮して生地を選ぶとよいでしょう。
ワッペンに使われる生地(素材)の種類
ワッペンで使われている生地は、主に「クロス生地」「ツイル生地」「フェルト生地」の3種類があります。以下の表にそれぞれの生地のおおまかな特徴をまとめました。
生地名 | 特徴 |
---|---|
クロス生地 | 光沢のある質感で高級感が出るのが特徴。スポーツ用品やユニフォームなどのワッペンに使用されることが多い。 |
ツイル生地 | ツルツルした滑らかな質感と光沢が特徴。表面が平らなので細かいデザインが表現しやすい。 |
フェルト生地 | 柔らかい質感で衣服との相性が良いのが特徴。キャラクターものなど子ども用のワッペンによく用いられる。 |
このように、ワッペンの土台として使われている生地は種類によって印象が大きく異なります。ワッペンを作るにあたっては、用途との相性を見極めて生地を使い分けることが大切です。
以下で、それぞれの生地のメリットとデメリットを細かく見ていきましょう。
クロス(エンブクロス)生地
クロス生地は光沢があり、全体を刺繡で埋めているように見えるため、ワッペンを目立たせたいときや高級感を出したいときにおすすめです。
同じクロス生地でもポリエステル素材とナイロン素材の2種類があり、ポリエステルは上品な光沢感、ナイロンは豊富な色数があるのが特徴です。
しかし、洗濯などへの耐久性は低いため、洗濯頻度の高いアイテムへの取り付けはおすすめできません。また、ベージュやグレーなどの薄い色のデザインの場合は、デザインが潰れてしまう可能性もあります。
ツイル生地
ツイル生地は、平らな表面と滑らかな手触りでシワになりにくく、刺繡で細かいデザインも表現しやすいため、ワッペンの土台としてよく使用されています。
また、アイロンがかけやすく洗濯にも強いので、白衣や汚れやすいユニフォームによく取り付けられています。
耐久性と細かいデザインのしやすさが魅力なので、何度も洗濯する必要があったり、こだわったデザインにしたりする場合にもおすすめです。
デメリットとして、表面が平らなため、立体感のあるデザインには不向きという点があります。
フェルト生地
フェルト生地は、柔らかい手触りからお子さんの衣服に取り付けるワッペンの土台としておすすめです。
周りが切りっぱなしでもほつれることがなく、細かい文字も表現しやすいため、作りやすさを求める方に適した土台です。また、柔らかい雰囲気からキャラクターなどの可愛いデザインに向いており、フェルトならではの温かみがあります。
しかし、ほかの生地と比べると強度は低く、耐久性はありません。
その他の生地
主にワッペンに使われる生地としてクロス生地やツイル生地、フェルト生地をご紹介しましたが、ほかにもさまざまな生地がワッペンの土台として使われています。例えば、サテン生地やレザー生地などがあります。
サテン生地は朱子(繻子)織りという織り方で作られた生地を指します。シルクやポリエステルなど、使われている素材によって質感が異なりますが、クロス生地よりも光沢があり、手触りが滑らかなことが特徴です。
文字などの細かい刺繡に最適ですが、シワや傷が目立ちやすいというデメリットがあります。
レザー生地は、いわゆる革素材です。ワッペンにすることで、革製品ならではの高級感とシックな仕上がりが楽しめます。
長年使い続けることによって質感や手触りが変化するため、ビンテージ品のような楽しみ方ができます。しかし、経年劣化でレザーが剝げるなど、ほかの生地よりも劣化しやすいことがデメリットです。
また、ニューナイロンツイル生地というものもあります。ニューナイロンツイル生地は、平らな表面に多少の光沢感があるのが特徴で、一般的なツイル生地よりも薄いですが硬さのある素材です。
耐水性や耐久性が高く、度重なる洗濯にも耐えられるとされています。しかし、大きめのワッペンの場合は、シワがよりやすいなどのデメリットもあります。
生地(素材)別!ワッペンの製作事例
ここからは、生地別のワッペンの製作事例をご紹介します。どれも生地の特徴を活かした素敵なワッペンばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。
クロス生地のワッペン事例
こちらは、クロス生地を使ったテディベアデザインのワッペンです。シンプルなデザインですが、テディベアのシルエットがよく再現されていてとても可愛らしいですね。
こちらは、亀の甲羅が刺繡されたデザインのワッペンです。生地の光沢感と刺繡の白いデザインがマッチしていてかっこいい仕上がりになっています。
ツイル生地のワッペン事例
こちらは、ツイル生地を使った腕章デザインのワッペンです。オリジナルのワッペンですが本格的な雰囲気が出ていて高級感があります。
こちらは、コアラのイラストを刺繡で再現したツイル生地のワッペンです。ツイルならではの平らな生地に、きれいに刺繍が入っています。コアラのイラストのなんともいえない脱力感が癖になるデザインです。
フェルト生地のワッペン事例
こちらは、フェルト生地に手刺繍で作られたワッペンです。フェルトならではのやさしい雰囲気で、スパンコールを縫い付けるアレンジもされています。
こちらは、フェルト生地に羊毛フェルトを重ねて作られたワッペンです。動物のキャラクターがとても可愛く作られていますね。この柔らかさは、土台となる生地もフェルトだからこその質感です。
ワッペン生地(素材)の選び方
ワッペン生地の選び方は、主に以下の3通りがあります。
- デザインに合わせる
- ワッペンの種類で選ぶ
- 付けたいアイテムで選ぶ
ここからは、上記の3通りの選び方について解説します。
デザインに合わせる
ワッペンの生地は、表現したいデザインに合わせて選ぶことも選び方の1つです。
例えば、動物のキャラクターや子ども向けのデザインならフェルト生地を選ぶ、といった選び方です。フェルト生地は生地にデザインの下絵を描いて、ハサミやボンドなどで加工が可能なので、子どもと一緒に作るワッペンに向いていますね。
凝ったデザインなら高級感のあるクロス生地がおすすめです。光沢感のあるクロス生地は、スポーツ用品や企業のユニフォームなどのワッペンによく使われています。ロゴや刺繡入りの複雑なデザインでも綺麗に再現できるでしょう。
また、色で選ぶことも重要です。
生地土台の色は、基本的には白やグレーなどの色を選びますが、黄色のデザインに対して青の土台といったように、デザインの対となる色を選ぶこともあります。そのため、デザインを邪魔しない色が発色できる土台を選ぶことも意識しましょう。
ワッペンの種類で選ぶ
作りたいワッペンの種類から土台の生地を決める方法もあります。
ワッペンの種類は、主に「刺繡ワッペン」「フェルトワッペン」「プリントワッペン」の3種類があります。それぞれ加工方法やデザインの仕上がりが異なるため、特徴を把握しておくとよいでしょう。
刺繡ワッペンはデザインを刺繡で施すワッペンで、光沢と立体感のある仕上がりとなるため、刺繡と相性の良いクロス生地がおすすめです。
フェルトワッペンはその名のとおりフェルト生地で作ったワッペンで、フェルト生地の風合いを活かしたものです。
プリントワッペンは、土台生地に染料でデザインをプリントして作るワッペンで、表面が平らでプリントしやすいツイル生地が向いています。
付けたいアイテムで選ぶ
付けたいアイテムを決めてからワッペンの土台を選ぶこともおすすめです。
例えば、ニットのセーターやメッシュのキャップなら刺繡しやすいツイル生地か光沢のあるクロス生地のワッペンが向いています。また、スモックやバッグやポーチなどの小物類なら、かわいらしくて親しみやすさがある質感のフェルト生地も相性がよいでしょう。
ワッペンがつかない生地もある?
中には、ワッペンがうまく付かない生地も存在します。
アイロンワッペンの場合は、のりをアイロンで接着させてアイテムにワッペンを付けます。ナイロンやアクリルなどの生地は熱に弱く、アイロンで接着することができません。また、伸び縮みするニット素材ものりが付きづらく、アイロンワッペンには適していません。
ただしこれらの問題はあくまでアイロンワッペンの場合です。縫い付けるタイプのワッペンなら、ほとんどの場合問題なく付けられるでしょう。
一方で、アイロンワッペンと相性が良い素材として綿や麻などがあります。特にデニム生地との相性が良いため、デニムジャケットやデニムパンツのリメイクなどにも向いています。
また、厚手の生地の場合は、安全ピンで取り付けるブローチタイプのワッペンを選ぶことも方法の1つです。安全ピンのワッペンであれば簡単に取り外しができるだけでなく、厚手の素材との相性も抜群です。
ワッペンの生地(素材)選びに迷ったらwatasiino!!がおすすめ◎
ワッペンは土台の生地にこだわることで、よりクオリティーの高いものを作ることができます。
クロス生地は光沢感がある、ツイル生地は細かなデザインが表現できる、フェルト生地は柔らかくて温かみがあるなど、それぞれ特徴が異なります。
しかし、作りたいデザインにどの生地を使えばよいか分からないという場合は、専門の業者にワッペン製作を依頼するのがおすすめです。
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ワッペン製作を依頼したい方は、ぜひwatasiino!!に相談してみてくださいね。
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