暖簾(のれん)生地のおすすめは?種類ごとの特徴や素材の選び方、製作事例を紹介

暖簾(のれん)生地のおすすめは?種類ごとの特徴や素材の選び方、製作事例を紹介

店先や店内に掛ける暖簾は、店の印象を左右する大事なアイテムです。また暖簾は、部屋とキッチンの仕切りなど、プライベートな空間で使うこともできます。

ところで、ひと口に暖簾といっても、生地には、さまざまな種類があることをご存知でしょうか。選ぶ生地やデザインによって、雰囲気ががらりと変わります。

軒先や仕切りなど目につく場所で使うことの多い暖簾ですから、できればイメージに合うものを選びたいですよね。

そこで本記事では、暖簾生地の種類や特徴、生地選びのポイントを解説します。

製作事例も紹介しますので、「オリジナル暖簾を作ってみたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

暖簾に使われる生地の種類

暖簾によく使われる生地は、大きく分けると「麻」「綿」「化学繊維」の3種類です。それぞれの生地について解説しましょう。

植物からできた天然繊維で、特徴は、麻ならではのシャリ感や張りがあること。薄手で通気性のよい生地が多く、涼しげな印象を与えてくれます。

暖簾でよく見かける利用法は、生地の風合いを生かして無地のまま仕立てたり、小さく屋号を入れたりというパターン。この後で紹介する生地に比べると高価ということもあり、高級感を演出したいときに向いています。

なお、麻には20以上の種類があり、代表的なものはリネン、ラミー、ヘンプ、ジュートの4つです。それぞれ原料となる麻の種類が異なりますが、暖簾におすすめなのは、リネンかラミー。ヘンプやジュートは、ロープやバッグに使われることの多い生地です。

綿

コットンとも呼ばれる生地で、植物のワタから作られる天然繊維です。吸水性耐久性耐熱性が高く肌ざわりのよい綿は、衣類や寝具など、暖簾以外のアイテムにもよく使われています。

また染色性に優れ、デザイン加工も可能、価格も手ごろとあって、扱いやすい生地です。

暖簾では、綿の風合いを生かしながら、店名やイベント名などを入れて使うケースがよく見られます。

ちなみに綿は、生地の織り方により種類分けされているので、代表的なものをご紹介しておきましょう。

シャークスキン

シャークは「鮫」、スキンは「肌」のこと。生地の表面が鮫肌のように見えることから、この呼び名がつきました。規則正しい織り目が美しく、耐久性にも優れています。細かいプリントを施してもにじみにくいことが特徴です。

天竺木綿

基本的な織り方である平織りで織られ、既製品でもよく見かける生地です。

特徴は手ざわりがよく、使い勝手がよいこと。価格も手ごろです。

コットンブロード

綿に光沢の出るシルケット加工を施した薄手の生地です。暖簾というと和のイメージがありますが、コットンブロードなら異国感を演出することができます。

帆布

帆布と書いて「はんぷ」と読みます。船の帆に利用されていた生地で、厚みや硬度のある丈夫な生地です。その特性を生かし、バッグや日除け幕などによく用いられています。

化学繊維

「化繊(かせん)」とも呼ばれる化学繊維は、石油系の物質などを原料として化学的に作られた繊維です。

化学繊維の種類は多々ありますが、暖簾によく使われる生地の代表格はポリエステルで、次のような特徴があります。

  • 型くずれしにくい
  • 摩擦に強い
  • 熱に強い
  • 虫害を受けにくい
  • 速乾性がある
  • 長時間外気に触れても劣化しにくい
  • 日焼けが起こりにくい

フルカラーをはじめとしたカラー印刷にも幅広く対応でき、加工でさまざまな風合いを出すことができます。イメージに合う暖簾を作るなら、ポリエステルがよいかもしれません。麻や帆布に似た生地もあります。

暖簾によく使われる化学繊維の種類は、次のようなものです。

ポリエステル帆布

ポリエステルを平織りにし、帆布のような風合いを出した生地です。

綿とほぼ変わらない見た目で厚みもあるため、日除け幕など外で使う暖簾に向いています。

変色や劣化に強く、耐久性に優れていることも特徴です。

ポリエステル麻

あえて太さが均一ではない糸で織り、麻の風合いを出したポリエステル生地です。

太さにムラのある糸を使うことで見た目の変化が生まれ、独特な雰囲気を楽しむことができます。

薄手で透け感があり、照明の光も通すタイプなら、雰囲気を重視したいおしゃれなカフェなどに合うのではないでしょうか。

ポリエステルツイル

ツイルとは、綾織りのこと。ポリエステルを綾織りにした生地が、ポリエステルツイルです。

特徴は、厚手でシルクのような光沢があること。しなやかな風合いで、伸縮性に優れています。遮光ツイルの場合は透けないので、両面プリントも可能です。

テトロントロピカル

非常に安価で、期間限定のイベントや出店時の暖簾として利用されることが多い素材です。

化学繊維ならではの軽量感と光沢があり、フルカラープリントも可能なので、ノベルティにも向いています。

テトロンポンジ

上記のテトロントロピカルよりさらに安価な生地で、ノベルティやブース装飾などにおすすめです。

暖簾生地の種類による雰囲気の違い

暖簾は、デザインだけでなく、生地の種類によっても雰囲気が変わります。

どのような場所で使うかを考慮して、生地を選びましょう。生地の特徴を紹介します。

麻の場合

麻の多くは、シャリシャリとした手ざわりとほどよい透け感があり、涼しさを感じさせてくれます。

織り方にもよりますが、麻が持つ素朴な雰囲気は、和のテイストにぴったり。華やかさに欠ける面はあるものの、だからこそ落ち着きのある高級感、老舗感の演出にぴったりです。

綿の場合

綿は、織り方によって見た目が変わるため、希望する雰囲気に合った生地を選ぶことができます。

基本的にしなやかさと張りのバランスが取れ、なじみのある素材なので、軒先の暖簾に利用すれば親しみやすい雰囲気を演出してくれるでしょう。

厚みがある帆布は、イベントや物産展など、存在感をアピールしたい場所におすすめです。

化学繊維の場合

加工方法にもよりますが、化学繊維には特有の滑らかさとほどよい光沢があります。また、プリントにも幅広く対応できるので、自由なデザインで暖簾作りが可能です。

イベントや催事、展示会のブース装飾など、華やかに演出したい場所におすすめですよ。

帆布や麻の風合いを持つ生地もあるので、綿や麻を使うのは予算的に厳しいという場合は、化学繊維の生地を検討してみてはどうでしょうか。

暖簾の生地選びのポイント

暖簾の生地を選ぶときのポイントはいくつかありますが、

  • 耐久性
  • 使用用途
  • デザイン

に絞って解説します。

耐久性で選ぶ

耐久性で生地を選ぶと、洗っても傷みにくく、長く暖簾を愛用することができます。

麻、綿、化学繊維のいずれも耐久性には優れていますが、どれかひとつというなら化学繊維をおすすめします。

理由は、先ほどポリエステルの特徴でお伝えしたように、日に焼けにくく、長時間外気に触れても劣化しにくいからです。

日差しの影響を受けやすい軒先などでは、ポリエステルの特徴が生きるのではないでしょうか。

使用用途で選ぶ

暖簾は、店舗の入り口や部屋の間仕切りのほか、イベントの販促品としても幅広く利用されていますが、どのように使いたいかは人それぞれです。

用途を決め、用途に合った生地を選びましょう。一般的な用途と、おすすめの生地を紹介しますね。

日の当たりやすい店舗の入り口や、日除けに使う場合

軒先や日除けを目的とする場合は、厚手の帆布や、劣化しにくいポリエステル帆布がおすすめです。

雰囲気も重視したい場合は、麻やポリエステル麻も検討してみてください。

イベントの販促品やノベルティとして配布する場合

販促品やノベルティとして配布したい場合は、ポリエステルトロピカルなど、薄手の化学繊維がよいでしょう。薄手の生地には、かさばらずに配りやすい、柔軟にプリントできる、生地のコストを抑えられるなどのメリットがあります。

間仕切りとして室内で使う場合

空間を区切る間仕切りとして使いたい場合は、薄くて軽めの生地がおすすめです。

部屋のタイプによっても異なりますが、重厚な生地を使うと圧迫感があり、窮屈に感じてしまうかもしれません。適度な開放感を保ちながらも、しっかりと仕切りたいという場合は、麻や薄手の綿素材、軽さのある化学繊維の中から好みのものを選んでみてください。

デザインで選ぶ

デザインを重視して選ぶことも方法のひとつです。最近は北欧風のデザインも増えていますし、総柄やボーダーなど、従来の暖簾のイメージを覆すデザインも人気です。

既製品を購入するのではなく、自分でデザインを決めて作ることもできます。

ちなみに、オリジナルで製作する場合、暖簾棒を通す部分の仕立て方には、関東風(チチ仕立て)と関西風(袋仕立て)の2パターンがあります。

関東風(チチ仕立て)は、暖簾本体とは別に、暖簾棒を通す輪状の布(チチ)を縫いつけます。この場合の仕上がり寸法は、チチから下です。

関西風(袋仕立て)は、暖簾の上部を筒状にし、暖簾棒が通るように仕立てます。この場合は、暖簾棒を通す部分も含めた寸法が、仕上がり寸法です。

手作り暖簾の生地のおすすめは?

暖簾を手作りしたい場合におすすめの生地は、帆布以外の綿か化学繊維です。

理由は、手縫いでもミシンでも扱いやすいこと。

向いていないのは、針が通りにくい厚手の生地、生地がゆがんで縫いにくい伸縮性のある生地です。手作り用の生地を選ぶときは、素材だけでなく、縫いやすさも考慮するとよいでしょう。

オリジナル暖簾の製作事例を生地ごとに紹介

ここからは、暖簾のオーダーにも役立つ、オリジナル暖簾の製作事例を生地ごとに紹介します。

麻生地の暖簾

暖簾生地1

麻の色と風合いを生かした暖簾です。家紋や筆文字も麻の雰囲気にマッチし、店構えを引き立てています。

暖簾生地2

麻と綿の混紡生地ですが、特有の凹凸感に麻らしさが感じられます。

綿生地の暖簾

シャンタンという綿生地に、紅型(びんがた)という沖縄ならではの染色を施した暖簾です。

木綿の手ぬぐいを暖簾にしたものですが、鮮やかな色合いが明るい雰囲気を演出します。

化学繊維の暖簾

暖簾生地3

ポリエステルの反物を暖簾に仕立てたものです。モノクロの柄がおしゃれな雰囲気を演出しています。

暖簾生地4

軒先の暖簾です。カジュアルな雰囲気を出せるのがポリエステル生地の良さです。

オリジナル暖簾の製作ならwatasiino!!がおすすめ◎

どのような暖簾を作りたいか、「生地やデザインのイメージがふくらんできた」という方もいるのではないでしょうか。

自分の思いどおりに、世界でひとつだけのオリジナル暖簾を作りたいと思ったら、デザインから依頼できる会社を選びましょう。

watasiino!!に依頼していただければ、手描きイラストを使うこともできますし、サイズの希望にも対応可能です。ポリエステル製の生地への名入れもでき、豊富なカラーバリエーションで、どこにもない暖簾を作ることができます。

さらにwatasiino!!は、暖簾棒や暖簾掛けも取りそろえているので、オーダーした暖簾に合わせたトータルコーディネートができます。

オリジナルの暖簾をオーダーするなら、ぜひwatasiino!!にご相談くださいね。

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