刺繍ワッペンの作り方「ふち」編。手縫いでキレイに作れる?

刺繍ワッペンの作り方「ふち」編。手縫いでキレイに作れる?

オリジナルの刺繍ワッペンを作るときに気になる「ふち」の処理。

なんとなくイメージはできていても、手縫いで簡単にできるのか、そもそも手縫いできれいに仕上げられるのか分からない人は多いはず。

ふちの処理は、仕上がりに大きく影響します。せっかく素敵な刺繍のデザインができたのに、ふちの仕上げでがっかりしたくないですよね。

この記事では、刺繍ワッペンの「ふち」の処理について、おすすめの方法や手順についてご紹介します。クオリティの高い刺繍ワッペンの制作を考えている方は、ぜひお読みください。

目次

刺繍ワッペンの「ふち」処理の種類

「ふち」とは「縁取り」とも言い、刺繍ワッペンの外枠のことを指します。

ふちの処理があることでワッペンの雰囲気を出したり見栄えが良くなったりするほか、耐久性がアップするメリットもあります。

刺繍ワッペンの代表的なふち処理は以下の4種類です。

  • ヒートカット
  • ロック加工
  • ハンドカット
  • 折り込み

基本的には「ヒートカット」や「ロック加工」など専用の機械を使いふちの処理を行うことが多いです。

ただし、ハンドメイドの場合はハンドカットや手縫いなど手作業での処理方法もあります。

ヒートカットは生地との相性もあるので、刺繍ワッペンでよく利用される生地についても紹介しますね。

刺繍ワッペンによく使われる3種類の生地の特徴をまとめました。

生地名 特徴 素材
クロス生地 ワッペンでは人気の生地
しっかりしていて光沢がある
色数が豊富
ポリエステル
ツイル生地 光沢はなし
オーソドックスな落ち着いた感じ
ポリエステル
フェルト生地 柔らかい生地感、色数が豊富 羊毛などの動物繊維など

代表的な生地は3種類ですが、特殊な生地ではフェイクレザーなどもあります。

ヒートカット

刺繍ワッペンの形にそって、ヒートカッター(はんだごて)で溶かしながらカットする方法です。

刺繍の枠の外側をカットしていくため、ふちのボリュームを抑えて薄く作ることができますよ。

ヒートカットは、サイズの小さいワッペンや形が複雑なワッペンのふちの処理に向いており、見た目も美しく仕上がるのに加え、ほつれにくく耐久性に優れるメリットがあります。

<加工が可能な生地>

  • フェルト
  • ツイル
  • クロス

ポリエステルやナイロンなど、熱で溶ける素材が加工可能となっています。反対にコットンやレーヨンなどの天然繊維は熱で溶けずに焦げてしまい、ヒートカットには向きません。

ロック加工

刺繍加工をしたあと、ロックミシンという専用のミシンで端を囲むように縫う方法です。

専用のミシンで特殊な糸を使用するため豊富な色から選ぶことは難しいですが、基本的な色は揃えているので問題ありません。

端の布を包むようにロックミシンをかけるのでふちに厚みが出ますが、仕上がりは豪華になりますよ。

ロック加工は四角や丸、楕円など単純な形に向いています。

<加工が可能な生地>

  • レーヨン
  • フェルト
  • ツイル
  • クロス
  • コットン
  • フェイクレザー

専用のミシンで縫製するので、幅広い生地に対応します。

ハンドカット

刺繍の周りのふちを少しだけ残しハサミでカットする方法で、制服などのエンブレムで用いられる処理の仕方です。

ハンドカットは切りっぱなしでもほつれの出ない「フェルト素材」限定で可能な処理方法です。

折り込み

ふちを裏側に折り込んで処理する方法です。

基本的に四角のみの対応となり、自衛官のネームなどに使われる処理方法です。

折った部分に厚みが出てしまうことや処理に手間がかかってしまうデメリットもありますが、ワッペンの角がピンと仕上がります。

刺繍ワッペンは「ふちなし」でも問題ない?

ふちの処理方法を紹介しましたが、「ふちなし」でも問題ないのか気になりますよね。

結論、ふちなしでも問題はありません。「ハンドカット」という処理方法がふちなしと同じ仕上がりになります。

しかし「ふちなし」の場合は、切りっぱなしにしてもほつれの出ないフェルト生地に限定され、ふちがそのままむき出しになるのでクオリティとしてはあまり高くありません。

さらにチープな雰囲気が出やすいため、刺繍ワッペンとしては納得できない仕上がりになる可能性もあります。

刺繍ワッペンの「ふち」の作り方・手順は?

刺繍ワッペンのふちの作り方はとてもシンプルで手順も多くありません。

刺繍ワッペンには大きく2つの種類がありますが、それぞれのタイプで多少手順が異なる程度です。

まずは刺繍ワッペンの種類から紹介しますね。

  • 総刺繍ワッペン
  • 昇華ワッペン

この2種類の違いと、それぞれのふちの作り方や手順について詳しく解説します。

総刺繍ワッペンの場合

総刺繍ワッペンは、その名のとおり全ての模様が刺繍で施されているものです。

刺繍の凹凸が出るので高級感があり、厚みも出てしっかりしています。

総刺繍のデザインを刺繍後に、ヒートカット・ロック加工どちらかの方法で処理されます。

ヒートカット ふちをヒートペンで溶かしながらカットして処理する
ロック加工 ロックミシンをかけてふちを縫製していく

デザインによってふちの刺繍がない場合もありますが、そのときは刺繍のアウトラインにそってヒートペンでカットし、ふちの加工をします。

昇華ワッペンの場合

昇華ワッペンは生地に特殊なインクでプリントを施し刺繍でふち(外枠)をつけた、プリントと刺繍が混合したワッペンです。

総刺繍では難しい細かいデザインやグラデーションが可能になったり、総刺繍より価格を抑えたりできる特徴があります。

昇華ワッペンはデザインをプリント後の手順が、ヒートカット・ロック加工どちらを選ぶかで異なります。

ヒートカット プリント後のワッペンにふちの刺繍を行い、ヒートペンでカットしてふちの処理をする
ロックミシン プリント後にロックミシンをかけてふちの処理をする

ロックミシンの場合はふち処理と同時にカットされますが、ヒートカットの場合はふちの刺繍を行う工程が入ります。

ワッペン刺繍会社への依頼を考えている場合、デザインは刺繍とプリントどちらにするのか、ふちの処理はどうするのかを考えなくてはなりません。

気になる会社のサイトなどを比較しながら検討しましょう。

刺繍ワッペンの「ふち」を自作するときのポイント

刺繍ワッペンのふちは、自分で作成することもできますが、いくつかポイントがあります。

まず前提として縫製技術が必要になります。同じ幅で縫う正確さや、ふちの糸を切らないよう注意を払ってカットする細かさなど、最後まで気を抜かずに作業しなくてはなりません。初心者には慣れない作業が続くので、時間と心に余裕を持つことも大事です。

クオリティの高いものをなるべく短期間で作りたいという場合は、ワッペン刺繍の会社に依頼することも検討しましょう。

手縫いの場合と、ミシンを使う場合のポイントを解説するので参考にしてくださいね。

手縫いで刺繍ワッペンを作る場合

手縫いの場合、ふちの処理によく使われるのは、「巻きかがり縫い」や「ブランケットステッチ」という縫い方です。

どちらの縫い方も、間隔をびっちり詰めて同じ幅で縫うことができるときれいに見えます。

薄い布では縫いにくいので芯地を貼るなどの対策が必要だったり、ほつれやすい生地の場合は、ふちを縫ってから裁断するため慎重に進めないと一緒に切ってしまったりする可能性もあります。

ミシンで刺繍ワッペンを作る場合

図案を刺繍したあと、ふちをジグザグで縫製します。ミシンの機能に備わっているジグザグ縫いの中で、一番幅の小さいものを選んでください。横幅2〜3㎜くらいがよいでしょう。

さらに縫い目の長さも0.3㎜ほどに調整し、ふちを縫います。1周したら糸を裏側に引き出し結んで切り、ふちの外側もカットします。

縫い目の長さが短いと生地によっては食い込んでしまう場合があるので、試し縫いをしてくださいね。

もっと本格的にふち処理をしたい場合はロックミシンを使う方法もあります。家庭用ミシンとは異なり生地の端を処理する専用ミシンなので、ワッペンのふちの縫製とカットを同時にしてくれます。ロックミシンを使うことで、クオリティは格段に上がりますよ。

しかし、ロックミシンは基本的な縫製ができないことや、価格も高価なことがデメリットとして挙げられます。

刺繍ワッペンの「ふち」作りが難しい……。代案はある?

初心者の場合は、ふちの自作は少し難しいですよね。

代案としてはロックミシンの購入が挙げられますが、ロックミシンの価格は最低でも3万円代と決して安くはありません。ワッペン以外にも作りたい布製品がたくさんある場合はロックミシンの購入をおすすめしますが、今のところワッペンしか作る予定がない方には正直おすすめできません。

同じくヒートペンの購入もありますが、ガラス板や温度調整ができるコントローラーなど一式揃える必要があります。

結果的にクオリティの高い刺繍ワッペンを作りたいと思ったら、ワッペン刺繍の会社に依頼するのが一番の近道になります。

watasiino!!なら、刺繍ワッペンの「ふち」をきれいに作れます!

ふちの処理はクオリティを左右する大事な工程です。オリジナルの刺繍ワッペンのデザインが決まったら、どのようなふち処理をしたいのかまで考えましょう。

そして、ふちをきれいに仕上げてくれる刺繍会社を選ぶこともポイントです。

  • ふち処理の種類
  • 糸の色の豊富さ
  • 納期
  • 価格

上記を踏まえて刺繍会社を選びましょう。

高品質低価格なワッペン制作をしたいならwatasiino!!がおすすめです。

自作では難しい小さいワッペンや文字入れにも対応しており、デザインの相談もできますよ。

また、オーダーメイド以外にフォントがあらかじめ決まっているセミオーダーも用意しているので、文字のみの刺繍ワッペンの場合は迷わず依頼できます。

オプションとして、アイロン接着加工やマジックテープ加工なども行ってくれますが、特にアイロン接着シートはふちの部分までシートの貼り付けができるので繰り返しの洗濯にも強くなるメリットがあります。

納期については刺繍ワッペンの場合、2〜3週間を要する会社がほとんどです。余裕を持った発注を心がけ、事前に納期の確認をしておきましょう。

デザインや料金について詳しく知りたいときは、ぜひwatasiino!!に聞いてみてくださいね。

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