トートバッグやカレンダー、ボールペンなどに企業の名前を入れるノベルティは、販促活動や広告の宣伝として活用されています。しかし、配布の効果は未知数で、場合によっては「配って終わり」になってしまっていることも。
この記事では、ノベルティの効果について解説していきます。ノベルティの活用で悩んでいる企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。
なお、消費行動を促す特典品の場合は、厳密にはノベルティではなく「プレミアム」と呼びます。しかし今回は効果測定をテーマにしているため、あえて区別せずにご説明します。
ノベルティに期待できる効果
はじめに、ノベルティにはどのような効果があるのか整理しましょう。具体的には下記の効果です。
- 認知拡大
- 販促
- イメージアップ
それぞれ説明していきます。
認知拡大
1つ目の効果は、認知拡大です。ノベルティを通して会社を多くの人に認知してもらう効果が期待できます。
カレンダーやボールペンなど比較的安価な物に会社名をいれて、関係者に配布することが一般的です。
また、すでに多くの人が認知している大企業などでは、単純な認知の拡大のみならず、会社名の浸透・定着を目的に継続して配布しているケースもあります。
販促
2つ目の効果は、販促です。一定の購入やサービス利用などに応じてノベルティ(特典品)を配布する手法で販売促進の効果を見込むことができます。
例えば、一定金額以上の商品を購入した人を対象にオリジナルグッズをプレゼントする企画などです。魅力的な物であれば、それを求めて普段よりも商品を購入する人が増えます。
ただし、転売目的での購入が多くなり、かえってマイナスの効果を生むケースもあるため注意が必要です。
イメージアップ
3つの効果は、イメージアップです。大手企業に多いパターンで、ノベルティを使って企業のイメージを向上させる効果が期待できます。
例えば、ノベルティとして「間伐材のスマホスタンド」を作るケース。間伐材は、森の成長を促すために間引きをされた木材です。間伐材は処分するにも費用がかかるので、SDGsの視点から、これをスマホスタンドに再利用して配布することは、会社のイメージを向上させます。
NTTドコモが実際にこれを行い、「ソーシャルプロダクツ・アワード」を受賞しました。
ノベルティの効果を測定する方法は?
ノベルティの効果を測定する方法は以下の3つです。
- キャンペーンに際してノベルティを配布
- イベントでノベルティを配布
- ノベルティ配布に際してアンケートを実施
それぞれ詳しく紹介します。
キャンペーンに際してノベルティを配布して効果測定する
1つ目は、キャンペーンの時にノベルティを配布して効果を測定する方法です。この方法はSNSと相性がよく、例えば、Twitterのフォロワーにノベルティを配布すると効果を可視化できます。
また、ハッシュタグと組み合わせたキャンペーンにすると、投稿が次々に拡散される可能性があり、認知拡大と集客も同時に行えます。
イベントでノベルティを配布して効果測定する
2つ目は、イベントでノベルティを配布して効果を測定する方法です。イベントの中で配布したノベルティと来場者の行動を紐付けることで、効果を数値化できます。
イベントの展覧会などでは、ブース訪問者数や名刺交換数をカウントすることが多いでしょう。ノベルティを付加価値として、それらの数値の変化をみることで配布効果を測ることができます。
ノベルティ配布に際してアンケートを実施
3つ目は、ノベルティ配布後のアンケート実施です。直接的なやり方ですが、シンプルかつ容易に設計できるのがポイントです。
ノベルティが購買意欲をどの程度引き出したか聞けば、効果を測定できます。ただし、一定以上の人に回答してもらう必要があるため、そのあたりの工夫が不可欠です。
人間には「何かをしてもらったらお返ししたくなる」という心理があるようなので、ノベルティ配布後に行うのが回答を増やすコツかもしれません。
参考:デジタルノベルティは効果測定が容易
近年、web上でノベルティを配布できるデジタルノベルティが広がっています。例えば、公式LINEに登録するとギフト券やクーポンコードなどがプレゼントされる仕組みです。
施策の前後で登録者数やフォロワー数が変化するため、一般的なマーケティング施策と同様に効果測定ができます。
ノベルティの効果を高めるためのポイント
では、ノベルティの効果を高めるポイントについて説明します。ポイントは以下2つです。
- 実用的なものにする
- 長く使えるものにする
- 自社の関連商品を配布する
ノベルティは、配布されてすぐに捨てられるものでは意味がありません。そのため、カレンダーやボールペン、マグカップ、タオル、トートバックなどの普段使いするものがノベルティの定番です。
ボールペンであればインクが無くなるまで、カレンダーであれば1年中使えます。この「長期間使えること」も効果を高めるためには大切です。
また、スポーツチームのレプリカユニフォームやIT企業のPCアクセサリなど、自社に関連した物をノベルティにすることで、「なんの会社か」まで知ってもらうきっかけを作りやすくなります。
ノベルティを作るなら費用対効果も大切
ノベルティを作るならコストパフォーマンスも意識したいところです。たくさんの費用をかけてノベルティを作っても効果がなければ、お金を捨てたことになります。
ノベルティ配布の費用対効果を高めるためには、以下のポイントを検討する必要があります。
- ノベルティに費やせる予算
- ノベルティの配布後の目標
- どれくらい効果があるのかの仮説
- ノベルティを配布した後の検証
予算と目標を吟味して、仮説を立てて、ノベルティの配布後には実際にどれくらいリターンがあったか検証し、戦略を間違えないようにすることが大切です。
効果的なノベルティグッズ例
効果的なノベルティグッズを、「人気」「センスがいい」「面白い」の3つの観点に分けてご紹介します。
人気のノベルティグッズ
はじめに、2022年に人気があったノベルティをご紹介します。
- ペン型アルコール除菌スプレー
- 携帯用ハンドソープ
直近は、新型コロナウイルスの影響で、アルコール除菌できるものに人気が集まっています。実用性が高いことはノベルティにおいて重要なポイントなので、もらって嬉しかった消費者も多いはずです。
センスのいいノベルティグッズ
センスのいいノベルティグッズとして、今回は機能性がよく社会的背景が含まれたノベルティグッズをご紹介します。
- マイバッグ
- マイボトル
- 付箋付スマホスタンド
例えば、レジ袋が有料になったのは環境に配慮してのこと。それを受けて、ノベルティとして「マイバッグ」を配布することでレジ袋の削減に協力することができるので、優れたノベルティといえそうです。
オフィスなどに持参する「マイボトル」にも、同じことがいえます。
また、リモートワークや出先での仕事が増えた昨今は、スマホスタンドやタブレットスタンドの需要も増加。付箋をセットにしたスタンドなど、“一人二役”のグッズもセンスを感じますね。
面白いノベルティグッズ
最後に面白いノベルティグッズを紹介します。ポイントは、個性豊かで優れていることでしょう。
- 絵馬
- チロルチョコ
- ワンカップ
合格祈願などで活躍する絵馬のノベルティや、チロルチョコや日本酒のワンカップのラベルにプリントしたノベルティなど、ユニークなノベルティはたくさんあります。
なかなか真似をするのには勇気がいるものもありますが、印象に残るノベルティなので参考にしてみてもよさそうですね。
ノベルティ製作はどんな会社に依頼すべき?
この記事ではノベルティの販促効果がどれくらいか、そして測定方法や効果の高め方について紹介してきました。
実際にノベルティを製作する際は、ノベルティを専門に扱うショップの利用もよいですが、グッズによっては印刷会社に問い合わせたほうが安く作れることもあります。
対象の商品とデザインデータがあれば概ね対応可能なので、ぜひ相談してみてくださいね。