帆布トートバッグの作り方。おすすめの号数や裏地の付け方を紹介

帆布トートバッグの作り方

帆布製のトートバッグは、丈夫で独特な触り心地のある素材ということもあり、多くの人から人気を集めています。既製品も数多く販売されていますが、自分だけのオリジナル帆布トートバッグを作ってみたいと考える人もいるはず。

この記事では、帆布トートバッグの作り方やおすすめの号数を紹介します。

また、帆布トートバッグの実際の製作事例も紹介するので、ぜひ記事を参考に作ってみてくださいね。

目次

帆布トートバッグの魅力

帆布トートバッグの魅力は、丈夫な生地感と特有の雰囲気にあります。

まずは、帆布生地について紹介しましょう。

帆布生地は、体操競技のマットや跳び箱、テントやヨットの帆、お相撲さんのまわしなど、昔からさまざまな形で活躍してきました。現在はトートバッグやシューズの素材として人気が高く、キャンバススニーカーの素材にも広く使われています。

素材はもともと、麻で織られた薄手の生地という定義でしたが、今はコットンやポリエステル混紡が主流となっています。

次のように帆布のメリットは多く、これを見るだけでもとても汎用性の高い生地であることがわかりますよね。

  • 耐久性にすぐれる
  • 通気性にすぐれる
  • 水を通しにくい
  • 風合いの変化を楽しめる
  • 厚さや色など生地の種類が豊富
  • 撥水・防水など機能性生地が豊富

帆布は高い密度で織られているため、水が浸透しにくい特徴を持っています。アウトドアシーンでは、バケツ代わりに水の運搬に使用されているほど。乾けば元通りに使えることから、水に濡れること自体に問題はなく、雨の日でも安心して使うことができます。

また、帆布は長年使うことにより柔らかさが増し、色合いが馴染んでいく特徴があります。そのため、経年変化を楽しめるように本革とコンビで作られている商品が多くあるのです。

帆布トートバッグは、たくさん物を入れても丈夫で破れにくく、急な雨でも安心して使えるなど長く愛用できる魅力がありますよ。

帆布トートバッグを作るときに考えること

この章では、帆布トートバッグを作る際に考えるべきポイントについて紹介します。

次の3つのポイントを考えながら、帆布トートバッグを作ってみましょう。

  • 帆布の号数
  • 一枚仕立てか裏地付きか
  • 形・装飾

それぞれの項目について、詳しく解説しますね。

帆布の号数

まずは、帆布の号数を決めましょう。

「号数」とは、帆布生地の厚さを示す数値のことで、「オンス」で示されることもあります。

「号数」は数字が小さいほど、撚り(より)糸の本数が増え、厚みがある生地になります。反対に、オンスは数字が大きいほど厚みが出ます。号数とオンスは意味が正反対になるので、厚みの単位には気を付けましょう。

号数とオンスの関係はおおよそ次のようになります。ぴったり一致はしないので目安として参考にしてください。

号数 オンス
11号 10オンス
10号 13オンス
9号 15オンス
8号 16オンス

帆布は1号から11号までありますが、トートバッグに利用されるのは8号〜11号が一般的です。

家庭用ミシンでは、7号以上の厚い生地は縫うのが難しいため、家で縫製する場合は8号までの中から選びましょう。

また、針と糸の選び方にも注意が必要です。家庭用ミシンで、帆布生地を縫う際は、針14号、糸は30番〜60番を基準に選んでくださいね。

ちなみに、11号帆布であれば手縫いも可能です。ただし、トートバッグの持ち手を付ける場合は生地が重なり厚くなってしまうので、手縫いでも難しいかもしれません。

一枚仕立てか裏地付きか

次に、一枚仕立てか裏地付きかを考えます。

一枚仕立ては裏地の付かないもの、裏地付きはトートバッグの内側に別の布が合わせてあるものを指します。

帆布トートバッグは一枚仕立てで作られるケースが多いですが、裏地を付けることでより長く愛用できますよ。

トートバッグに裏地を付ける目的は、以下の通りです。

  • 表地の補強
  • 汚れ防止
  • おしゃれ

裏地は、表地の補強をしながら、内側の汚れが表に出ないよう防ぐ役割を持ちます。

また、ちらっと見える裏地がカラフルだったり、柄が入っていたりするとおしゃれ度もアップしますよね。

帆布トートバッグの製作では、裏地はなるべく薄い生地で準備すると縫いやすくなります。バッグの裏地素材はコットンが定番です。

形・装飾

最後に、トートバッグの形や装飾を考えましょう。

トートバッグの形は、横型が一般的ですが、ランチトートのようにマチのある小さいサイズもあります。

また、縦型トートにしたり、エコバックのような形にしたりと、意外と形の融通が利きやすいのが帆布トートバッグの良いところです。

装飾面においては、持ち手の部分が雰囲気を左右するポイントのひとつになります。持ち手を別のカラーにしたり、レザーを使用したりするだけで、帆布トートバッグの雰囲気が変わるのは面白いですよね。持ち手のカラーが変わればメリハリが出てカジュアル感が増しますし、レザーを使用すれば上品な雰囲気が加わります。

ぜひ、作りたいイメージに合わせて検討してくださいね。

また、トートバッグの口にファスナーを付け、中が見えないようにするのもおすすめです。

デザインにこだわれるのも、帆布トートバッグの魅力のひとつ。好きなイラストをプリントしたり、刺繍でワンポイントを付けたりと、自由な柄を楽しめますよ。

【裏地なし】帆布トートバッグの作り方

次は、裏地なしの帆布トートバッグの作り方を紹介します。ポケットやファスナーはなく無し、マチがあるシンプルなトートバッグです。

<準備するもの>

  • 本体布:タテ97cm×ヨコ62cm(1枚)
  • 持ち手布:タテ55cm×ヨコ10cm(2枚)

出来上がりサイズは、たて35cm×よこ45cm×マチ15cmです。

1.本体を縫う

本体の布を表面を中にして折り、まち針で端をとめます。両側を縫い代1cmで縫い、端は2枚一緒に、ジグザクミシンをかけておきましょう。

口の部分は、2.5cmに折ったあと、さらに3.5cm折って三つ折りにします。

三つ折りにした部分はアイロンをかけ、端から2mmをぐるりと一周縫います。

2.マチを作る

本体を裏返し、角の部分をつまんで三角にします。マチの幅を15cmとってチャコペンで印をつけましょう。

印に合わせてカットし、縫い代1cmで縫います。縫い代部分には、2枚一緒にジグザグミシンをかけてくださいね。

縫い終わったら、縫い代を底側に倒してアイロンをかけます。

3.持ち手を作る

持ち手の布2枚は、4辺全て1cmずつ内側に折り込み、さらに縦長になるよう半分に折ります。

まち針でとめたら、端から2mmの部分をぐるりと縫いましょう。

4.持ち手を付ける

本体に持ち手を付けます。持ち手がとれないよう、二重でしっかりと縫い付けてくださいね。

持ち手を付けつけるときは、布に対して垂直にではなく、少し内側に傾くよう斜めに付けるとおしゃれになります。

【裏地付き】帆布トートバッグの作り方

ここからは、裏地付き帆布トートバッグの作り方を紹介します。今回は、ポケットなしのマチつき。表地に切り替えのあるトートバッグの作り方を紹介しますね。

<準備するもの>

  • 本体表地:タテ24cm×ヨコ50cm(3枚)
  • 本体裏地:タテ68cm×ヨコ50cm(1枚)
  • 持ち手生地:タテ103cm×ヨコ4cm(2枚)

本体表地は3枚準備しますが、そのうち1枚を違う色にすると、2色切り替えのトートバッグが作成できます。

出来上がりサイズは、タテ28cm×ヨコ48cm×マチ10cmです。

1.持ち手を作る

持ち手布は縦長になるよう半分に折り、アイロンをかけます。一度開き、両端を内側に折り込み再度アイロンをかけて折り目をつけましょう。

折り目をすべてたたんだら、端2mmのところを縫います。

2.表布に持ち手を縫い付ける

表布の表になるほうに持ち手をセットし、クリップなどで固定します。上から3cmほどよけて、持ち手を縫い付けていきます。

3.表布の生地の切り替え部分を作る

表布の上部と下部の布をつなぎ、切り替えを作りましょう。縫い代1cmで縫い合わせたら、縫い代は底側に倒し表からステッチをかけます。

4.表袋を作る

中が表になるように重ねて、両端を縫い代1cmで縫います。生地の切り替え部分は厚くなっているので、ゆっくり縫い進めてくださいね。

5.表布のマチを作る

本体を裏返し、角の部分をつまんで三角にします。マチの幅を10cmとってチャコペンで印をつけましょう。

印に合わせてカットし、縫い代1cmで縫います。

縫い終わったら、縫い代を底側に倒してアイロンをかけましょう。

6.裏袋を作る

裏生地をタテ34cmになるよう半分に折ります。

両端を縫い代1cmで縫います。このとき、片方は返し口として15cmほどあけておいてください。辺の真ん中あたりがよいでしょう。

表布と同じように10cmのマチを作りましょう。縫い代は1cmです。

7.表袋を裏袋を合わせて縫う

裏袋の中に表袋を入れます。中表になるように注意してくださいね。

持ち手も間に入れて、口をクリップなどで固定します。このとき、両サイドの縫い代は開いておきましょう。

縫い代1cmでぐるりと1周縫います。

裏袋に作った返し口から、表に返します。返せたら、返し口を手縫いかミシンで縫い留めましょう。

8.入り口にステッチを入れる

全て表に返したら、裏袋を表袋のなかにしまい込み、口をクリップでとめていきます。裏袋が表から見えないようにするのがポイントです。

上端から5mmのところをぐるりと縫って、裏袋が出てこないようにします。

帆布トートバッグの制作事例

ここでは実際に制作された、帆布トートバッグの事例を3つ紹介します。

ハンプトート1

まずは、野球観戦用に作ったトートバッグです。チームカラーを用いていて、カラーリングが素敵です。

帆布トートバッグ作り方2

こちらは、シンプルな帆布トートバッグです。持ち手と底布のカラーチェンジは帆布トートバッグの定番ですね。

帆布トートバッグ作り方3

こちらは持ち手に柄が入り、革をポイントに使った帆布トートバッグです。持ち手を変えるだけでも雰囲気が変わります。

帆布トートバッグ作り方4

こちらは持ち手に革が使用された帆布トートです。一色で作られたシンプルなバッグですが、持ち手の革と相性がよいですね。

帆布トートバッグのデザイン・装飾

せっかく帆布トートバッグをハンドメイドで作るなら、自分の好きなデザインなどを盛り込みたいですよね。

ここでは、帆布トートバッグにデザイン・装飾を施す方法について紹介します。

帆布に直接プリントする

まずは、直接帆布生地にデザインを施す方法です。

印刷方法について表にまとめました。

印刷方法 仕組み 特徴
シルクスクリーン印刷 網目状の版に孔(あな)を作り、孔の部分からインクを落として印刷する方法 ・広範囲の印刷に向いている
・色あせがおきにくい
・グラデーション印刷はできない
インクジェット印刷 直接インクを吹き付ける印刷方法 ・版を使わないので価格が安い
・記事の色合いにフィットしやすい
・細かな色指定ができない

それぞれ特徴がありますが、自作の場合は専用の機械が必要になったり、きれいにプリントできない場合もあったりします。

また、トートバッグだけ自作し、持ち込みで印刷だけするとなると、印刷範囲の制限や煩雑なやりとりが発生するかもしれません。

帆布トートバッグへデザインを印刷したい場合は、トートバッグの作成から業者に依頼することをおすすめします。

帆布トートバッグに刺繍する

続いて、帆布に刺繍デザインを施す方法です。

方法は手縫いかミシンの2パターン。手縫いの場合は生地が硬いのでやや難易度が高めです。特に厚地の号数だと、慎重に進めても糸が擦り切れてしまうことがあります。

家庭で行うのであればミシンを使うのがよいでしょう。ただし、家庭用ミシンで縫えるのも8号から11号までです。それよりも厚いものや裏地のあるものに縫おうとすると、針がボロボロになったり、ミシンの故障にもつながったりという自体になりかねません。

刺繍に関しても、できるだけきれいにデザインを表現したいという場合は、業者に依頼することをおすすめします。

帆布トートバッグにワッペンを付ける

最後にワッペンを付ける方法です。オリジナルのワッペンをトートバッグに付けることで、よりオリジナリティーが高まりますよね。

ワッペンは、両面テープで付ける方法と、直接縫い付ける方法があります。どちらも家庭で実践できる方法であり、印刷や刺繍と比べると多少難易度が低いといえるでしょう。

ワッペン自体を自分で作ることもできますが、細かなデザインなどを再現するとなると、やはり裁縫初心者には難しいといえます。

ワッペンは1つからでも安価に作成できるので、トートバッグは自作し、ワッペンは業者に頼むというのもよいでしょう。

オリジナルトートバッグ制作でデザインにこだわりたい方はwatasiino!!◎

帆布トートバッグの製作イメージはつかめたでしょうか。

せっかくオリジナルトートバッグを作るなら、こだわりのデザインにしたいですよね。とはいえ、自作の場合はトートバッグを作るだけで精一杯……という方もいるでしょう。

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watasiino!!はデザインに強みを持つ印刷会社です。写真はもちろん、手書きのラフ画などを共有すれば、プロのデザイナーが本格的なデザインを作成いたします。

また、印刷方法もシルクスクリーン印刷、転写プリントから選ぶことができ、叶えたい完成イメージに合わせてどちらがよいかご提案いたしますよ。

さらに、「トートバッグは自作したけれど、シンプルで寂しいからワッペンを装飾したい」などと考えている方もwatasiino!!であれば希望を叶えられます。

watasiino!!はワッペン制作にも強みを持っており、刺繍はもちろんプリントや熱転写、切り抜き加工などあらゆる方法で、オリジナルワッペンを作成できます。

トートバッグやワッペンなど、オリジナルプリント・刺繍アイテムを作ってみたいと考えている方は、ぜひ一度サイトをのぞいてみてくださいね。

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