Tシャツを仕入れて加工し、自社ブランドとしてTシャツを販売する場合、Tシャツのタグの付け替えが発生することがあります。
この記事では、自社での販売用にタグなしTシャツの卸業者を探している方に向けて、タグの付け替え方法や、それに関連したさまざまな疑問点や注意点について解説していきます。
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Tシャツに自社タグを付けて販売するときの選択肢
仕入れたTシャツに自社タグを付けて販売するときの選択肢は2つあります。
- タグなしTシャツを仕入れて自社で縫い付ける方法
- Tシャツのタグを取って付け替える方法
タグなしのTシャツを用意したほうが作業はスムーズですが、タグなしのTシャツを販売している事業者は多くありません。また、コスト面においてもタグなしのTシャツのほうが価格が高い傾向にあります。
タグを取って付け替える手間は発生しますが、タグ付きの無地Tシャツのほうが市場に広く出回っているため入手が容易で、より一般的な方法といえます。
また、タグを付け替えて販売する方法は、比較的小さなアパレルブランドで採用されています。
これまでは、中国で自社生産を行うブランドも多かったのですが、近年では、海外生産の最低ロット数が増えた影響で、小口の生産に対応してくれる工場が少なくなりました。
そのため、タグ付きの安いTシャツを仕入れて、自社のブランドタグに付け替える手段をとるブランドが増えているのです。
【タグなし】タグなしTシャツを仕入れて自社で縫い付ける場合
まずは、「タグなしTシャツを仕入れて自社で縫い付ける」方法について、タグなしTシャツを取り扱う卸業者の有無やその選び方についてみていきましょう。
タグなしTシャツを扱う卸業者はある?
海外はもちろん、日本国内にもタグなしTシャツを扱う卸業者が存在します。
豊富なカラーバリエーションを取り揃えている事業者や、オリジナルプリントやタグ付けまで一貫して注文できる事業者、タグなしTシャツを専門で取り扱っている事業者などがあります。
ちなみに、タグを自社で縫い付ける場合は、オリジナルのタグを用意する必要があります。タグを製造する事業者も存在するので、まだ準備していない方は、Tシャツの卸業者とセットで調べるとよいでしょう。
タグなしTシャツを扱う卸業者の選び方
オリジナルTシャツを販売する際は、ボディーとなるTシャツの品質が気になりますよね。生地の品質だけでなく、縫製のミシン目や糸始末の処理なども気になるポイントです。
高品質のタグなしTシャツにこだわるなら、卸業者からサンプルを取り寄せて、生地の手触りや縫製の状態を確かめましょう。可能であれば複数事業者のサンプルを比較検討して、納得できるものを選ぶのがよいです。
一方で大量発注や短納期で発注したい場合は、それらに特化した卸業者を選びましょう。海外製の低品質な商品を扱っている事業者も多数あるので、Tシャツの状態を事前に問い合わせて確認しておくと安心です。
ちなみに主な国内のTシャツメーカーは、以下の2社です。
- PrintStar
- UnitedAthle
PrintStarのTシャツは、価格が安い傾向にあり、お土産Tシャツとして売られることが多いです。ほとんどの場合タグもそのままの状態で販売されています。
しかし、Tシャツメーカーにある程度詳しい人からすると、「安いTシャツ」ということが分かってしまいます。(ブランドタグを取っても、製造社の名前が製品表示タグに残るため。)そのため、アパレル系の自社ブランドの、Tシャツの仕入先としてはあまり選ばれません。
一方で、UnitedAthleはブランドイメージを大切にしていることから、多くのアパレル系ブランドの仕入先として採用されています。またアパレル系ブランドに限らず、音楽物販の業界でもボディー指定で注文する方が多いようです。
自分でタグ付けをする際の注意点
アパレル品へのタグ付けは一般的にミシンで行います。ミシンでの加工体制が整っている、またはタグ付けが必要なTシャツ枚数が少なければ、自社で行ったほうが早く、効率良くできるでしょう。
一方で、自社でのミシンを使った作業フローが確立されていなかったり、大量のTシャツにタグ付けが必要だったりするときは、事業者に持ち込むことも検討しましょう。
また縫製加工後は、商品に針などの危険物が紛れていないか、販売前に検針作業が必要です。
万が一、針や異物が紛れ込んでいて購入者が怪我をした場合、製造物責任法(PL法)によって損害賠償をしなければならないこともあります。
検針は、片手で手軽にできるハンディタイプの検針器のほか、専門の検品業者が持っている大型の機械や、X線検査などで実施可能です。
納期や予算などの状況に応じて適切な方法を選んでくださいね。
【付け替え】Tシャツのタグを取って付け替える場合
次に、Tシャツに元から付いているタグを取って付け替えるケースについて説明します。
法律が関わる部分であるため、注意点も合わせて確認しておきましょう。
タグの付け替えは違法ではない?
アパレル製品にはブランドやメーカーのタグのほかに、製造者表示や品質表示、洗濯絵表示が記載された品質ネームが付いています。
ブランドやメーカーのタグは「商標」に、アパレル製品のデザインは「著作権」に関連します。
例えば、一般的に知られた有名アパレルブランドの襟タグを付け替えて販売する場合、権利者からの申告があれば商標侵害で違法となり、賠償金を支払うことになりかねません。
また、アパレル製品を日本国内で販売する際には「家庭用品品質表示法」によって、繊維製品の品質や取り扱い方法等を、消費者に提供する必要があり、品質ネームの取り付けが必須です。
こうした品質の表示がない場合も違法となります。
タグの付け替えによる製造物責任法(PL法)の注意点
オリジナルTシャツ作成用に卸している事業者から仕入れたものであれば、Tシャツのタグを取って付け替えても、多くの場合違法にはならないでしょう。
ただし、万が一その商品が原因で事故が発生した場合、タグを付け替えた事業者も生産者として、責任を問われることがあります。
製造物責任法(PL法)に則り、場合によっては損害補償をしなければいけなくなります。
そのため、タグの付け替えなどで自社が製造者となる場合は、PL保険などに加入しておくことをおすすめします。特に、縫製を委託する工場には、PL保険の証書を提出してもらえるようにしておきましょう。
PL保険とは、販売商品に瑕疵があり、お客様が被害を受けた場合に発生する損害賠償から生産者を守ってくれる保険です。
縫製工場がPL保険に加入していれば、万が一問題が起きても保険でまかなうことができるため安心です。
品質タグや洗濯タグを付け替えるときの注意点
品質表示タグや洗濯タグを自社のものに付け替えても問題ありません。
しかし、「家庭用品品質表示法」によって、表示が必須のため、新たに付けるタグに正しい情報を表記する必要があります。
また、商品の取り扱いを示す洗濯表示や品質表示は日本語での明記が必須です。加えて、販売業者の氏名や企業名、さらに住所または電話番号の表示も必要となります。万が一事故や不具合があった場合の問い合わせ先となるためです。
また、オリジナルTシャツに限らずアパレルブランド用の卸業者の中には、海外製の商品を仕入れ、外国語の品質タグが付いたまま納品する事業者が存在します。
日本国内のアパレル販売においては日本語表記が必須であるため、日本語の品質タグに付け替える、または重ね付けするなどの対応を忘れないようにしましょう。
【付け替え】Tシャツのタグを付け替える方法
ここでは、仕入れたTシャツのタグを付け替える方法についてみていきましょう。
自分(自社)で付け替える
Tシャツの用意とタグの付け替えをすべて自分(自社)で行う方法です。
まずは、元のタグをぎりぎりのところでハサミでカットする、または縫い付けられたミシン目を解いて取り外します。
次に、あらかじめ用意しておいた自社タグをミシンで縫い付けます。自社タグを付ける場所は、元のタグの位置と異なっていても問題ありません。品質タグや洗濯タグを付け替える場合は、襟の後ろ、もしくは着用時に身頃(胴部分)の左側に当たる裏地に縫い付けるのが一般的です。
販売前には検針作業を行いましょう。
事業者に持ち込む
Tシャツの用意は自分で行い、タグの付け替えのみ縫製加工の事業者に依頼する方法です。
すべて自社で作業するのが難しい場合は、こうした専門の事業者を調べて相談するとよいでしょう。専門の業者であれば作業が早く、タグの用意から加工、さらに検針作業まで安心して依頼できます。
ただしこの方法は、ボディーとなるTシャツ発注を自社で行うため、サンプルを手配したり、本納品のTシャツの枚数や納期を確認したりする必要があるので、作業が煩雑になりやすいです。手配漏れなどが起きないよう、余裕を持った納期を予定しておきましょう。
すべて事業者に任せる
Tシャツの発注からタグの付け替えまで、まるごと専門の事業者に依頼する方法です。
煩雑な手配や納期の確認も任せられるので、手配が不慣れな方や自社の作業時間を確保できない方は、一貫して依頼できる事業者を調べて押さえておくだけでも安心です。
このような専門事業者は、タグなしTシャツの卸と自社タグの製造を同時に請け負っていることから、Tシャツサンプルの確認をはじめ、発注やタグの手配まで一度の依頼で済むケースが多いです。
またタグの種類や付け替えの知識だけでなく、さまざまなオリジナルTシャツの作成に関するさまざまな知見を有しているため、初めての発注であっても相談しやすい点がメリットです。
【付け替え】「Tear away(ティアウェイ)タグ」とは?
タグなしのTシャツを仕入れて自分で付け替える場合、できるだけ作業量を少なく、そして手早く付け替えたいですよね。
そんなときは「Tear away(ティアウェイ)タグ」と呼ばれる、簡単に取り外し可能なタグが付いたTシャツを選ぶのも1手です。
Tear away(ティアウェイ)タグには切り取り線のようなミシン目が付いており、少し力を入れると、手で簡単にタグが千切れます。自社でタグを付け替える際は、こういった便利な商品を選ぶのもありですね。
Tear away(ティアウェイ)タグが付いたTシャツは、オリジナルTシャツ作成を請け負っている事業者で扱っている場合もあります。
watasiino!!なら、オリジナルTシャツの襟タグ加工も自由◎
今回は、タグなしTシャツの仕入れ方法や、タグの付け替え方法などについて解説しました。
タグの付け替えにともなう発注や手配などの作業が煩雑に感じる方は、タグなしTシャツの発注から自社タグの付け替えまで、一貫して依頼できる事業者に任せるのがおすすめです。
「watasiino!!」では、タグの付け替え加工を含むオリジナルTシャツ作成サービスを提供しています。
自社工場があるため、大量枚数の襟タグの付け替え、個包装も含めて短期間で納品可能です。
また、タグの付け替えだけでなく、Tシャツにプリントするオリジナルデザインの作成から印刷、個包装での発送までワンストップで対応しています。
オリジナルブランドでのTシャツ作成を検討している方は、ビジネスパートナーとして「watasiino!!」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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